PROJECT RECORD.3 沖縄での仕事/前編


東に帰って参りました。今年は6週間近く滞在して、友達が継いだ店に学生服の仕立てを手伝いに。南に出稼ぎだ。

コスモス洋裁店は本島中部に位置する沖縄市の照屋、コザと呼ばれる歴史のある街で1962年に創業。
沖縄市の公立中学、公立高校の制服指定店を多数受け持っていて、主に学生服と洋服の仕立てとお直しを行っています。
お店を継いだ、文化服装学院の同級生みっちゃんとその旦那さん匡平くんは
元々ジーンズの聖地である岡山県の児島で修業を積んでいて(二人が出会ったのもそこ)、デニムのミシンもずらっと並ぶ。
そのうちかっこいいジーンズも上がってくるよ。既に楽しみすぎてどぎまぎしている面白いものを一緒に企画中です。

私が毎年この時期に手伝うのは高校生の制服の仕立て。
3月10日が合格発表、それから指定校である3つの高校に合格した数百名の子達が採寸にお店にやってくる。
で、4月7日が入学式。
その間に約500着の制服を、みっちゃん、匡平君、もう10年お店にいるベテランの知念さんの3人がメインで、
他にも内職の方と、部分的な作業をする自分含め数名で仕上げる。
やることはそれだけでなく、3月の後半になると二次募集で合格した子達の新たな注文受付と、2月に注文を受けた中学生の制服のお渡し。
アパレルブランドの量産もかぶさっていたり。凄まじい1か月なわけだ!


本展覧会の会場、サイト構築は全て自分がやったんですがまぁ時間がかかって沖縄にも雪崩込んだ。
コスモス出勤が朝10時から夜7時、ピーク時は夜11時頃まで制服作りをした後に、OFFICE BEBIのスタッフや友人達とオンライン会議、数時間寝て3時に起きてサイト構築。実はそんな目を血走らせた状況下で形になったわけです

それでもやっぱり自分にとってここでの仕事はご褒美だった。
来て地元の人たちの話を聞くたびに思う、同じ日本だけどやはりここは違う国みたい。
会場のデザインだったり展覧会に綴られた言葉に、少なからずここでの生活が色を落としたのではと思うので、
こっちでの仕事や出来事についても記録を残します。


残しておきたいことはたくさんある。

制服ならではの仕立て。まるで違う人になっちゃうくらい体型の変わる時期だからね。
それがゆえ起こる、洋裁店の当事者は頭を抱える、聞いてる分には面白い話。
採寸からたった1ヶ月で500もの服を仕上げるのために必要な、入念な事前準備。
スカート丈が厳しすぎることw
お下がり、お直しのこと。刺繍のこと。

洋裁店にヤンキー達がやってくる!
どこの人だねとすぐ分かる沖縄ならではの名前について。
貧富の差があること。コザという街について。深い歴史。
コスモス洋裁店を経営する辺士名大一族について。
こっちで恋人を作るなら気を付けること。w

あまりに深いので、1記事に記録するのは無理だ。前編/中編/後編の3つに分けようね。
次は水曜日ごろに更新します。